ジョンQ2002年・アメリカ・116分 監督・ニック・カサヴェテス 出演・デンゼル・ワシントン ロバート・デュバル ジェームス・ウッズ 不況の折、働く場が減り、生活が苦しくなっているジョン(デンゼル・ワシントン)とその家族だが、 妻と一人息子と幸せに暮らしていた。 そんなある日、元気だった息子が心臓の病気で倒れた。 助かる道は心臓移植しかないと、担当医から告げられる。しかし、彼には移植リストに息子の名前を載せるお金がない。家財を売って工面したが、全く足りず、病院側はそんな彼をつっぱねる。ジョンは病院に立てこもり、医師らを人質に、息子を助けてくれ…と要求を出した。 ・・・・・・★・・・・・・・・・・・★・・・・・・・・・★ トレーニング・デイでは恐ろしく嫌なやつを演じたデンゼルが 悩み苦しむ心優しい父親を熱演している。 ある日突然子どもが病気になり死を宣告されるものの お金さえあれば、助けられるとなると、親たるものどんなことを してもお金がほしいものだろう、どんな手段を使っても。 アメリカの医療保険制度の問題点を鋭くついた作品である。 「お金のことしか考えていないの?」とののしられる病院長は 顔つきからして意地悪だ。こんな病院は最低!と思うものの 現場で働く医師たちのほとんどが、なんとかして助けてあげたい と願っていることにホッとさせられる。 やはりどこでも、管理職と現場での違いあるのだな・・(笑) さて、親としては、ジョンの気持ちは痛いほどよくわかる しかしいいのか? 力づくで、思いを遂げようとするのならテロとあまりかわらない・・・たとえ内心は悩み苦しんでいようとも。 飢餓で、死んでいくたくさんの子ども達、その親もまたお金さえ あればこの子は死ななくていいのに・・・と思っていることだろう でも、運命を受け入れるしか道がないから受け入れるのだろう なにもない荒野では占拠する場所もないのだから。 自分がジョンだったらどう?? 受け入れる?なにかアクションをおこす??と考えつづけながら 観た。考えても考えても答えはわからない ジョンを否定も肯定もできないでいる自分がいる。 深い深い作品だ ジャンル別一覧
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